ごあいさつ

2020年も、もう最終月に入りました。
新型コロナウイルス感染で始まったこの1年間は、アッという間に経済活動を止め、人と人の間を引き離し、地球規模でこの世から自由を奪っていきました。今まで当たり前と思われていたことが出来なくなり、私達も楽しみにしていた5月の発表会も最後は断念せざるを得ない結果となりました。職場や学校までがネットを介してしか集えない、不自由な時代に突入しました。

しかし、人間はどんな時代も必ず英智でのりきってきた長い歴史があります。目にも見えない小さな小さなウィルス。ウィルスというのは、細胞すら持ってないのだそうです。そんなものに人間が負けてたまるものですか!どうか、私達は明るい心を忘れず、太陽のような暖かい丸い心で、強く逞しく生きていきたいものだと私は思っています。

会員の皆様には、なにより、丹田式呼吸法というウィルスに立ち向かう武器があります。一般に言われているマスク・手洗い・うがい・換気のうえに、この丹田式呼吸法で、どうか自信をもって自家発電して、この時代をのり切ってください。今回、横浜労災病院呼吸器科打越 暁先生の本「よい呼吸 悪い呼吸」をご紹介させて頂きました。医学的にも、丹田を意識した呼吸がいかに重要かを詳しく説いておられます。是非、お読みいただきたいと思います。

丹田に意識を集中させ、心を丹田にまで落としてください。不動心が産まれます。心が安定し、ま~るい心に出会えます。そして、呼吸法で丹田から打ち上げられる中道の息はエネルギーを持ちます。そのエネルギーは、丹田を鍛えるほど豊かに成長します。

そして、歌詞という言魂にのせ人の心に勇気や元気を与えます。歌は幸せを運んでくれます。丹田を使って発声された響きは波動がとても良いので、まわりの人々も幸せにしていきます。おまけに、自分の免疫力を高め、横隔膜呼吸で肺も元気になり、肺機能も高まります。

声・心・体を育てる門前式発声法=丹田式発声法は、このコロナ禍を乗りきる一助となると確信しています。だから、日本中の人々に伝えたい!! コロナに負けない心と肺機能を高める方法を伝えたい使命感で、現在いろいろ模索中です。

今年のコロナ禍で学び続けてくださった皆様に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。会員の皆様、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。そして、来年も毎日少しずつコツコツとの精神で、お互いより深くより高い丹田式発声法を究めていきましょう。
来年も、どうぞよろしくお願い致します。

2020、12、12 門 前 啓 子

ごあいさつ -2021.4

会員の皆様お元気ですか。今年は桜の花も 3 月末には満開になりました。
この原稿を書いている 4 月 10 日には、庭の鉢植えの牡丹の花が、16 本いっぺんに満開、見事に真っ赤な花を咲かせています。藤の木も、薄紫の花がきれいに咲いています。まるで4 月 5 月 6 月と、季節が 3 ヶ月一緒に来たかのようです。花達も何か異変を感じているのでしょうか?急に、寒くなったり暑くなったり、日本列島そこら中で地震が起こっていますしコロナウイルスもまた変異をして暴れだしました。
コロナ感染もいつまで続くのか、世界中が萎縮し経済も厳しくなってきています。世界が目に見えない小さな小さなウイルスに翻弄され続けています。しかし、イライラや不安・恐れなどマイナスの思いは、免疫力を低下させます。そして人間の持つエネルギーを萎縮させてしまいます。こんな時代だからこそ、一日一生の思いで、毎日元気に暮らせていることを感謝し、明るく前向きに、積極的な心を忘れずに生きていきましょう。自分の心を調和させ楽しく過ごしましょう。これが、不気味なウイルスに打ち勝つ一つの方法だと思います。

先日 NHK で、コロナ禍で家庭不和になった父・母・娘に合気道の呼吸を実践してもらい、イライラが収まり喧嘩が少なくなった話をされていました。そこで、合気道の先生が、イライラや不安を消すにはフッと鋭い息を吐くと不安が消え、フ―と長い息を吐くとイライラが消える息を吐くとリラックスできるし、リキミが取れるというお話をされていました。
いよいよ、息の大切さが見直されてきました。生命維持で自由に自分の体と心を調整できるのは、唯一、呼吸のみです。丹田式呼吸法をマスターすればするほど、自分の体に一本の息の柱が立ち、体の軸がしっかりし、いらないリキミが取れ、自然体で生きていけます。
自然体で生きていけば、呼吸が深くなり、エネルギーが湧いてきます。
毎日少しずつコツコツと自宅 DVD で、私と一緒に丹田・腹筋・横隔膜・肺筋とつながるインナーマッスルを鍛え続け、この世に一つしかない自分の美声を、息とともに豊かにしてください。
またいつか、会員全体で集い合唱できる日を、楽しみにしています。
どうか肺機能を高め、肺を常に健康に保てる丹田式発声法が、コロナウイルスから人々を
守ることができますように、祈っています。

2021、4、10 門前 啓子